それでもアメリカに行きたい!!!!
海外留学は期待と不安が心の中で交叉するものです。安易な留学先選びは危険です。 その上、短期間の留学では自分の期待する成果は上がらないと考えた方が賢明でしょう。 ましてや、英語の基本的な能力が出来上がっていない時点での留学は、外国に行ってきました程度のものしか 得ることが出来ないと考えるべきです。
学校選びの大切さ
海外留学は人生における一大事業です。大切な資金を投資するわけですから、憧れや過度の期待はせず、 留学目的と目標をしっかり決めて、時間をかけ、冷静かつ慎重に学校を選びたいものです。
留学手続きを代行している業者や旅行業者から情報を得るのも一つの方法ですが、 相手の言いなりに行動しない心構えが必要です。 業者の話は参考情報にするぐらいのつもりで、自分なりにあらゆる手を尽くして調査しましょう。 曖昧な考えや、他人任せの学校選びは特に注意をしましょう。 なぜなら決定後に不満があっても、自分の責任で決めたことに対しては、クレームを言うことが出来ません。 有形である商品はクレームと返品がききますが、サービスである教育はそうもいきません。 そのことを常に頭の片隅に置き、一時のムードや雰囲気だけで簡単に決めないように気をつけましょう。
また、アメリカは個人主義思想の文化であるため、自己主張をしっかりしなければ生きていけない国であることを認識しましょう。
すべてのことに対して、自由競争社会に身をゆだねる昨今では、消費者はその善し悪しを確かな知識と情報で、
自分が判断しなければなりません。
そのためにも第三者の判断はあくまで参考とする心構えが大切です。
初期の誤った判断の結果は後に自分に跳ね返って来ます。
希望の学校があれば、自分が納得のいくまで細部について調べ、充分納得した後に決めることです。
実際沢山の日本人がアメリカに留学していますが、最初の学校選びを誤ったために色々な所を転々として、 何年たっても余り成果が得られず帰国する人が大勢います。 近年米国への留学は一段と厳しい審査がなされるようになり、一旦取得した許可内容や条件を現地で変更したり、 留学期間を延長すること等は出来なくなっていますので要注意です。 従って、変更などを希望する場合は、期間が終了した後、一旦帰国して再度手続き後さらに審査を受けることになります。
留学を希望する際の留意点~7つのポイント~(英語留学編)
1.学校はパンフレットの情報だけで選らぶことは出来ない。
パンフレットの内容は80%が宣伝だと思うこと。 学校をパンフレットの内容のみで理解することは困難。 学校案内パンフレットがいくら綺麗かつ豪華、また立派なことが書いてあっても、教育方針や内容 (教師、設備、教材、指導内容、熱心度、留学生へのサービス、職員の対応、 周辺の環境、寮の設備、食事の善し悪し、規律、など)が伴っているかどうかを判断するのは難しい。
パンフには一般受けする売り手側の宣伝文句であり、詳細な内容は明記されていないもの。 従って、留学を真剣に考えるのであれば、時間や予算が許す限り、一度現地の学校を回って、 (少なくとも3校くらい)自分の目で確認するくらいの覚悟が必要。 そして、現地でその学校の受講生から色々と意見を聞いたり、授業を見せてもらったり、 設備などを自分の目で確かめること。 パンフにはその学校の不都合なことは一切記載されていないのが常識です。 特に気をつけなければいけない主な事柄は次の通りです。
- 訓練時間数、クラス人数、及び授業料との兼ね合い
- パンフに良いことばかり書いていないか
- 指導する講師陣にどんな人がいるか
- 講師陣に対する管理はどのように行われているか
- 受講生諸問題に対しての対応はどうか
- 経営者の教育に対する考え方が書いてあるか
- 学校周辺の飾り文句ばかりが書いていないか
- 教室、便所やラウンジがいつも清潔にしてあるか
- 図書や学習設備が整備されているか
- 授業料、入学金、保証金、その他の雑費の表示に間違いはないか(時々、日本語と英語の表記に間違いがある)
- リピータ(繰り返し同じ学校に登録する人数)の数の確認
- 一クラスを開講する人数に達しない時に、学校はどのような処置をするのか確認する(無断でクラスを合併することがよくある)
- ホームステイや寮の良し悪しは入念に尋ねるなり、自分で調べること
ホームステイは非常に不満が多い。料金、食べ物(朝食と夕食)、一人部屋か否か、下宿形式、 家庭の一員として迎えるのか、家庭の手伝いを要求されるのか、明るく、楽しい家庭かどうか、 ホームステイの費用で生計を立てている家庭か、文化交流のためのホームステイなのか、家庭が円満か、 子供の数、年令、お年寄りがいるか否か、就寝時間、起床時間はどうなっているか、週末の過ごし方、 家庭とのつき合い方、飲酒、喫煙の規則、家庭との対話、電話や、インターネットの使用の条件、家庭の規則や習慣、 飲料水やおやつは食べるのが是か非か、冷蔵庫の使用、洗濯物はどうするか、シャワーやバスタブの使用(石けん、タオル、手ぬぐいの使用) 電灯やエヤコン使用の条件、家のカギをどうするか等様々な日常生活に必要な常識的な事柄や習慣のすべてを 細部に知っておくことが大切である。
ホームステイでは滞在先の生活様式や、慣習に100%馴染む努力と気持ちの切り替えが必要であり、 自分だけの異質な文化をその家庭に持ち込むことは謹むこと。郷に入れば郷に従う精神で留学生活を楽しみたい。
2.英語学校は大きく分けて3種類ある
- 独立系の学校
- 大学のキャンパスを借りて運営する学校
- 大学が運営するもの(大学入学を条件とするための準備コース)
3.アメリカでも色々な語学を教えている学校があるが、英語を勉強するための留学であるならば、 英語を専門とする学校を選ぶ。
4.個人レッスンやグループレッスンを専門とする学校は授業料のみで1ヶ月12万ー100万円の大きい差がある。 自分の目的や、予算、場所、期間等に合わせて選択する。
授業料が高いからっといって、すべての面が充実し、満足できる教育が期待できるとは限らない。 英語の学習は大学や大学院のクレジット(修得単位)が与えられるものではなく、 学習者の語学の能力向上を目的としているため、自分の努力なしでは結果は出ない。 自分に基礎力があると仮定して、最低は1年ー1年半はみっちり取り組む覚悟で留学の計画を立てることが肝要である。
TOEFL(Test Of English as a Foreign Language)の得点別教育機関入学基準
- 高等学校入学
- 450-500点
- 2年生大学入学
- 500点前後(教育機関の基準により差がある)
- 4年生大学入学
- 550点以上
- 大学院及びビジネススクール入学
- 630点以上(GRE=(Graduate Record Examination)を要求されることがある)
※日本にあるTOEICの得点は入学の参考にされない。
5.留学に必要な生活費
留学に必要な生活費も慎重に考えねばならない大切な項目であり、自分の経済的な環境により 留学先や期間が自ずと決まってくる。
- ホームステイの場合
- 1ヶ月9万ー15万(2食付き)
- 英語学校の寮
- 1ヶ月13万ー22万(一人部屋、2人部屋などによる)(食事は1週7日/毎日2食付き)
- 大学寮
- 原則として、春休みや、夏休みの期間のみ英語学校の学生に解放しているところが多いので 通年の大学寮での生活は困難である。 (但し、その大学に入学を許可されている場合で、英語のコースを単位の一部として受ける場合は大学寮が利用できる)
外国への留学費用は 為替の変動により必要経費は上下することを憶えておきたい。 例えば、為替が一円上下することで、10000円の価値は9,000円に目減りしたり、11,000円増えたりする。 特に留学費用は何百万単位の資金が必要になるのでその差額は大きくなることを知っておきたい。
6.日常生活を外国で送る際の諸雑費
日常生活を外国で送るには学費、寮費、教材費の他に小遣い、交通費、電話代交際費等、諸雑費は自国で生活する 費用の1.5倍は必要となる。 近年は家賃も高騰しており、(留学中はアルバイトや仕事に従事することは禁じられている) 留学期間中に必要となる資金計画は充分余裕を持って立てること。 米国の消費税は州毎に異なるが、サービスを受けた際のチップ(10-20%)が必要になり、小遣いはどんどん目減りする。
7.アメリカの特徴
アメリカは世界の人々を自由(今は違う)に受け入れてきた国柄。 あらゆる文化や、生活習慣や態度、 異なった言語が混在した複雑な国家でであると同時に、弾力のある政治力で統一された民族の集団であり、 経済力や先端技術力では他の追随を許さない強固な国である。
それだけに、アメリカ人のプライドは我々日本人が想像するに余りあるものであることを忘れてはならない。 留学生として現地での教育を受ける以上、あらゆる事態を想定して行動し、日常生活を自分にとって有意義なものに する努力を怠ってはいけない。 特に人種間のあつれきが至る所に存在するため、日常の言動や行動は、常に慎重でありたい。
特に言葉(英語)によるコミニケーションに十分な自信がない留学生にとって、 自国にいるのと同一発想での生活態度は言語道断。